ポイント
希望と愛情のなかで
二木 シズエ
1
1一宮市民病院
pp.101
発行日 1965年9月1日
Published Date 1965/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661913730
- 有料閲覧
- 文献概要
ある日私は,3交替制のモデル病棟をつくるようにと総婦長から内命をうけた。勤務員8名のうち,正看(高看卒)6名,准看2名(うち1名進学コース存学中)の団結と超人的な協力を得たおかげで,約1ヵ月後には一応看護業務を軌道にのせることができた。
新しい病棟をつくるにあたって,病棟管理を行なう上において,業務の合理化,事務の簡素化をはかり,看護の確立,また看護婦と他科との人間関係などにおいて,全く問題がなく,すべて順調に物事が処理されたわけではない。ただはじめから現在にいたるまで,婦長である私を助けて,かなりのけわしい山道を,落伍者もなく,明るい態度で,行動をともにしてくれた7人の看護婦と私心を捨てた医師の協力がなければ,私は何ひとつできなかったであろう。私の仕事は,無から有を生みだすだけでなく,間違った有を無にしなければならない悩みがそこにあった。
Copyright © 1965, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.