Nursing Study
点滴注射の固定/講評 本誌看護研究委員会—疑問をつねに投げかける態度を
佐藤 セツ
1
1東京警察病院高等看護学院
pp.85-88
発行日 1965年4月1日
Published Date 1965/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661913566
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I 研究動機
我々が日常諸種疾病の患者に接してしばしば行なっていることでありながら,案外旧態依然としているものの一つに点滴注射の固定がある。内科外科を問わず補液,輸血は日常行なわれており,現代麻酔法による手術において点滴注射の行なわれていないものはないはずである。また幼小児,老人において点滴注射の成否は直接,生命に関係する場合の多いことがある。
しかしながら固定法は主に絆創膏を用いているが,その病院その科によって貼り方が異なり一定した固定方法がない。「絆創膏固定」でも固定は完全である。ただ針を抜く段階で,我々は無意識に絆創膏をはがしているが固定が完全であればあるほど患者に与える苦痛は大きい。そして,はがした後のネバネバしたイヤな気持,また経済面,操作などの点から絆創膏を使用しないで,固定する方法がないものか。日頃気になったことを看護研究の課題として取りあげてみた。
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