Nursing Study
妊婦の貧血状態とその予防
阿部 ミヤ子
1
,
井原 ミドリ
1
,
緒賀 弘子
1
,
影浦 真智子
1
,
勇 己喜子
1
1愛媛県立高等看護学院
pp.89-91
発行日 1965年1月1日
Published Date 1965/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661913489
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1.はじめに
日進月歩の発達を遂げる現在の医学で予防が重要視されるようになり,ことに母子衛生活動が盛んになってまいりました。分娩においても母子ともに健全でしかも容易な分娩ができるよう皆の関心が深まっております。
私たちは単なる治療介助者でなく相談者,指導者,カウンセラーとしての役割があってよいと思います。分娩時の出血と産後回復状態が悪い原因には妊娠中における貧血が大きい割合を占めています。昭和36年度の“妊娠貧血調査”においても全妊婦の96%が貧血を示しておりました。そのため当院産科では個人指導,母親学級,パンフレットなどで妊娠貧血の予防に努めてきております。私たちはそれらの指導によりみんなが妊娠貧血についてどのくらいの関心を持ちはじめたか,現在なお妊婦がどのくらい貧血状態を示しているかを調べ,さらによい予防対策をたてるためにこの研究をいたしました。
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