グラビヤ
医療ゼロ地帯—離島の医療を考える
木島 昻
pp.17-19
発行日 1967年12月1日
Published Date 1967/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661913428
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長崎県のはずれ 五島列島に近い黒島は いわゆる離れ島のひとつである。その昔 隠れキリシタンが逃れ住んだ島としてよく知られ今も その跡を歴史にとどめている。人口2000,400世帯が住む老人の多い孤島である。
僻地の無医村地帯とはまた別の医療問題を離島は抱えている。完全に設備された施設をもつことがそのまま医療体制の完備にはつながらない。有機的な交通体制 コミュニケーション手段の整備 巡回診療 救急施設 安心できる健康管理者の存在など 離島状態そのものをなくす固有の医療体制が考えられねばならないだろう。
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