Ⅳ.私が受けとめたアメリカの看護
豊富な機械器具をフルに利用—手術室
戶畑 ナツ子
1
1虎ノ門病院
pp.91-93
発行日 1967年10月1日
Published Date 1967/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661913374
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一般病神も同じことがいえると思いますが,まず感じたことは,物量が豊富であることと,それをフルに利用していることでしょう。しかし手術内容には大きなちがいはなく,腎臓移植術なども一病院だけが実施している程度でした。
手術室の構成メンバーも,テクニシャンを除けばほとんど同じようでした。私の見学した病院はベッド数350床,手術件数一日平均17で,構成メンバーは婦長1名,主任1名,看護婦17名,テクニシャン2名,オーダリー3名,計24名で,手術室も三交替制であるために,オンコール制度はなく,15時30分になると,大半の手術室職員は退出残る人員は,正看1名,テクニシャン1名,オーダリー1名といったぐあいで,もし急患で,脳外科手術などのために,手不足となる場合は,ナースの自宅に電話をして,在宅者が車でかけつけるということでした。したがって,看護体制のためのオンコール,当直室などというものはありませんでした。ただ,ハワイの日系病院ではオンコール制をとっておりました。そこは自宅拘束をとっており,一日の拘束料が5ドル,出勤するとそれに2.5ドルが加算され,なおそのうえ手術が2時間以上になると,本俸の5割増しとなるそうです。
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