Ⅲ.研修討議と交流成果レポート
ICU完備のワシントン大学病院 University Hospital of Washington
pp.54-58
発行日 1967年10月1日
Published Date 1967/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661913352
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□□討議□□
精神科
──精神科では日本の精神病院の状態を何となく考えていたのですが,びっくりしてしまいました。非常にきれいです。他の病棟と同じくらいのきれいさで,ピカピカに光っていました。汚したり,乱したりしているところは,一つもありません。それから特徴的なことは,ナースがユニフォームを着ていません。私服で,もちろんキャップもかぶっていません,アクセサリーをつけていました。精神科の看護は,小児科と同じように,いかつい感じを与えないために,こうしているのだということでした。医師と看護婦が相当足りないといっていました。それから男子の看護人が必要なんですけれども,あまりいないのだそうです。やはり給料の点で満足できないということと,看護は女の仕事だから,男子一生の仕事としてはという意味から来ないということをいわれていました。
それから作業療法のほうは専門の人がついてやっていますし,レクリエーション方法にしても,1人の男性が管理していました。全然われわれの概念と違いますが,悪い患者さんやお金のない患者さんは州立病院に送りつけてしまうのだそうです。だからここにおられる患者さんは,約3か月以内に回転して行く人たちだけということで,皆状態のよい方で,ピンポンをしたり,デー・ルームで休んだり,キチンで自分で料理したりしていました。全部オープンドアーシステムでした。
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