Ⅱ.実地に見た各施設の看護
看護の受けもつ分野への示唆—《カイザー病院》
小林 富栄
1
1農協高岡病院看護科
pp.42-43
発行日 1967年10月1日
Published Date 1967/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661913346
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6月9日午前ホワイト・メモリアル病院の見学に引き続き,午後の見学地カイザー病院に到着,すでに時計は1時30分をすぎていた。連日の強行軍で多少みんなの顔には疲労も見える。しかし病院見学も今日が最後だと思うと緊張する。
この病院の玄関ははじめて訪問する者に病院という特有な感じを与えない。白く清潔な床と廊下の壁に掲げられたピカソの絵画7点が訪れる人びとの心をやわらげてくれる。私たち一行はいくつかの廊下を曲がって,奥まった静かな一室に案内された。そこにはなつかしい故国の和菓子の数かずが用意され,お箸まで添えてあった。そのうえ日本茶をコーヒーカップでいただき,真心こもる歓待に,またその配慮に心から感謝しながら舌鼓み打ちつつ,副院長と総婦長のあいさつと案内役のナースの方々の紹介を受けた。
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