看護の潮 看護記録を検討する
私たちの使っている看護記録
ケース・2 大森赤十字病院
安田 千代子
1
1大森赤十字病院
pp.28-30
発行日 1967年9月1日
Published Date 1967/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661913273
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はじめに
業務の高度化に伴い看護はより複雑になり,その結果看護記録の再検討は必然的となり,有効かつ合理的なものが求められ,看護業務における重要な分野を占めることになった。そのためわれわれは各種に及ぶ記録をかかえてその整理に追われ,最も大切な患者の身の回りの看護に目を向けることが因難になったとしたら,本末転倒も甚しいといわねばならない。日頃,看護の記録はかくありたいと願っている点は,患者の訴えおよび症状を注意深く観察し,これを正確にしかもわかりやすく記入する訓練のほかに,①内容を整理して各用紙の重複をさける。②必要な部分は十分なスペースをとり,内容を豊富に記入する。③その結果,記録は用途のうえで1枚が二通りにも三通りにも応用がきくものにする。④記録用紙のスタイル,内容などは個々の病院の特徴を生かした独自のもので,見た目も美しいものがよい。⑤記録されたものが看護業務のうえだけでなく,医師をはじめ,他の職種にも利用されたい。⑥特に看護婦のためには絶対欠くことのできない存在で,看護婦自身よかったと思えるものがよい。
私たちの作る記録が以上の項目に少しでも該当するようにと願うもので,当院使用中の記録について,他と多少異なると思われる事項について説明したい。
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