Medical Topics
生体工学,他
T
pp.102-103
発行日 1967年7月1日
Published Date 1967/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661913225
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医学のなかに生体工学(Biological Engineering)という新しい分野がひらけつつある。これは医学と工学とをむすびつけた新しい学問で,生体の特徴を工学的にとらえて,医学に応用してゆく学問である。生体には恒常性,閾値,加重性,不応期,興奮と抑制の機能,刺激興奮の伝達機能などがあり,そしてこれに自動制御機構が入り,また各種の機能の問に有機的連絡がある。こうした特徴を生かすわけである。
これにはもちろん最近のelectronicsの進歩が大いにあずかっている。たとえば心電図検査法が日常の臨床にとり入れられて10年以上たつ。この心電図には診断法としての大きな欠点としてその解読が医師によってまちまちになるということがある。これを人間でなく電子計算機で判読させればこの欠点がある程度のぞける。すなわち患者からとった心電図をペーパーに図形としてとらずに磁気テープに記録してから,あるいは直接A-D変換機に送りこみ,A-D変換操作で数値化する。これを電子計算機にかけるわけである。
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