Medical Topics
精神衛生実態調査,他
T
pp.86-87
発行日 1964年4月1日
Published Date 1964/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661912226
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昨年の7月1日に行なわれた精神衛生実態調査の結果が,このほどようやくまとまり厚生省から発表された。層別無作為抽出法によって全国からえらび出された203地区の全世帯員についてしらべたもので,この種の調査としては昭和29年についで2回目のものである。
発表された数字をみると,全国では,精神病57万,精神薄弱40万,その他27万,計124万の精神障害者があると推定され,人口1000人について12.4人と,かなり高率を示している。性別では,男子にやや多く,また年齢別にみると若年者では精神薄弱,青壮年には精神分裂病,高年者には脳器質性精神障害が多い傾向になっている。地域別に多いのは農地漁地区,職種別で多いのは日雇労務者で一口にいって,低額所得者に多いといえ,このあたりに今後の対策の重点があるように思われる。
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