グラビヤ
井口式血管吻合器の整備
下村 佐賀子
1
1九州大学医学部付属病院中央手術部
pp.61-64
発行日 1966年11月1日
Published Date 1966/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661912936
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近年外科手術において,麻酔,手術手技などの進歩にともない,私どもも,ますます多くの手術器械を整備,管理しなければならなくなってきた。ここに発表する井口式血管吻合器も,外科,婦人科,泌尿器科など,多くの分野において使用されるようになってきており,今後もいっそう,その使用頻度は増加するものと思われる。この血管吻合器は,従来の手術器械に比べると特殊なものであるので,その取扱いがむずかしいが,私ども手術部の看護婦によって,使用後に一定の手順によって清拭され,点検され,整備されていつでも出動可能の状態で格納されていなければならない。私は血管吻合器は航空機にもたとえられるように思う。整備が完全であって,はじめて,安全,便利に活用できるのである。本文は,手術部勤務の私が,井口式血管吻合器を日ごろ整備している体験を記したものであるが,この分野の職域にある方々にご参考になれば幸いである。
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