特集 看護婦の勤務と生活の合理化
第3部 対人間係をよくするために
人の上手な指導法—指導的立場の認識と反省
安食 正夫
pp.116-119
発行日 1961年6月15日
Published Date 1961/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661912556
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人間の生活空間の大部分が集団生活であるかぎり,その集団のメンバーがその集団の目的にそつた秩序と向上にふさわしい行動様式を要求されることは言うまでもありません。
とくに各人が好き勝手なバラバラな行動をとつた場合,たとえ個々人がどんなに正しい主張や確固たる信念をもつていても「全体として」極めて貧弱な,低い能率レベルに止まらざるを得ないでしよう。さらにその集団だけ(たとえば病院という職場)がどんなに強い結束や伝統を維持していても,社会全体のあり方や動きに順応できないような孤立的・封鎖的な性質のものであれば—一時しのぎの統制やひとりよがりの形式的連帯があるように見えても—やがては大きな壁に突き当たり,退歩の運命をたどるにちがいありません。
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