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                                    「赤穂浪士」の新しさ—大仏次郎の文学
                                    
                                    
                            
                            
                        
                
                
                            
                            
                                
                                    
                                        
                                            
                                                平山 城児
                                            
                                            1
                                        
                                        
                                        
                                        
                                            
                                        
                                    
                                
                                
                                    
                                
                            
                        
                
                
                
                  1立教大学文学部
                
                
                
                
                
                
                
                
                
                
                            
                            
                        
                
                            
                            
                        
                
                pp.70-71
                
                
                
                  
                  
              
              
              
                  発行日 1964年6月1日
                  Published Date 1964/6/1
                
                
                
                DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661912280
                
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- 文献概要
 
毎週日曜日の晩に,豪華な配役をそろえてNHKのテレビから,「赤穂浪士」が放送されている。堀田隼人を演ずる,林与一という美男俳優に人気が集中してしまったためか,本筋の話がわきへまわってしまったようだが,やはり「赤穂浪士」の主役はどこまでも大石内蔵助である。
大体,赤穂浪士の事件は,暗殺でも革命でもクーデターでもない。だからといって,単純な復讐でもない。吉良上野介ひとりを殺すためならば,もっと手軽にできたはずである。それを,あれだけの長い時日をかけて準備をし,50人近くの部下をひきいて堂々と討入りし,しかも目的を達したあとは,終始一貫他人の迷惑にならぬように行動し,公の規律に従って,いさぎよく死んで行ったのであるから,これはどう考えても,非常にめずらしい事件である。
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