静脈注射と看護業務 山形事件その後
理想だけでは解決できない—善悪などいっておれないのが実情
小島 重子
1
1日本精神科看護協会茨城県支部
pp.39-40
発行日 1964年2月1日
Published Date 1964/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661912140
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私たち看護婦が,患者さんに静脈注射をすることをめぐって,いまむずかしい問題となっているようですが,現在,私たちは静注することの善悪などいってはおられない状態,つまり,それをしなければならない,させられているのが実情です。
この実情をぬきにして,ただ,静注の善悪を論じることは間違っているような気がします。たまたま起きた事件の結果が有罪となったから,これに不服のため反対するのではなく,このような事件が起きた原因を,もっと深く考えてみなければならないのではないでしょうか。
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