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短期人間ドックと看護の役割
内田 郷子
1
1聖ルカ国際病院内科
pp.22-26
発行日 1962年12月1日
Published Date 1962/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661911794
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はじめに
これまで病院は重い病気の患者を主として取り扱って来ましたが,近年予防の仕事もするようになりました。看護もそれに応じて,これまでとは多少らがったやり方をしなければならないようになりました。これから申し上げます人間ドックの看護も,行なう場所は病室で,一般内科と何ら異なることない検査の介助をするわけですが,対象は患者でなくて,平常,普通の生活をしている人で,自分の健康をたいせつにしたいために入院して来た人々であります。したがって,その取り扱いにも一般の患者,ことに重症患者とは著しく趣きがちがいます。
短期ドックでは,わずか2日間取り扱うのでありますが,この点でも比較的長く入院する患者とちがって,外来患者の取り扱いに似て,入院した方と親しく接触して,看護の効果をあげる余裕がないのであります。1958年(昭和33年)8月29日より当院では短期ドックが1週間ドックに続いて開始されまして,1962年8月31日まで1952名を取り扱いましたが,看護するうえで出てまいりましたいろいろの点を,ここにまとめて述べさせていただきたいと思います。
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