政治と看護界
林塩と藤原あき
村田 宏雄
1
1東洋大
pp.15-18
発行日 1962年10月15日
Published Date 1962/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661911742
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社会心理学者の立場からもの言えば今回当選された参議員議員のなかで,婦人議員の数は極めて少ない。まして,ニューフェースとなると,なお少ない。その上,立候補するまではおよそ政治に無関係であった人となるとなおのこと数少ない。そのような条件にあてはまる人として,ここに,林塩氏と藤原アキの両氏をあげることができる。そこで,今日のわが国にとって,稀少価値を持つとでもいいたいこの両新人議員について,ここで少々思うことを述べてみたい。
そういったところで,私は,政治学者でもなければ,政治評論家でもない。いわんや,政治を職業として生活をたてている職業政治家でもない。その私が,このふたりの新人女性議員について語るなどすれば,下手をすると素人の床屋政談になりかねない。床屋政談では,きく人として,少しも面自くないであらう。事実,私としても,ここで皆様を前にして,床屋政談をやるつもりはない。それよりも,私の専攻している学問の立場から,この新人女性両候補を問題としてみたい。
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