FOR STUDENTS
アメリカの看護学生の生活
吉武 香代子
1
1都立豊島病院小児科
pp.64-65
発行日 1962年9月15日
Published Date 1962/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661911732
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日本の看護教育制度はアメリカから輸入されたとよくいわれますが,日本で新制度が発足以来10余年のうちに,本場のほうはどう変わったでしょうか。私は2年間の留学生活の間に,いろいろな種類の看護学生や卒業者看護婦に会い,アメリカの看護教育が決してひとつの型でないことを知り,また看護教育制度が変わりつつあることを知りました。すでにご存じの方も多いと存じますが,これから私の見聞も少し加えて,アメリカの看護教育制度について述べてみたいと思います。
1.看護教育の型
アメリカの看護教育には,大きく分類して三つの型があります。もちろん正看護婦(Registered Nurse)の揚合ですが,いずれも高校卒業後,第一の型は日本の高等看護学院によく似た病院付属の3年制の学院です。文部省に属する正規の学校ではなく,日本の各種学校にあたるものと老えられ,卒業時には卒業証書(Diploma)だけが与えられます。第二の型は4年制の大学の看護学部または看護学科で,大学教育のなかの専門分野として看護学を専攻するもので,もちろん他の大学各学部と同列に扱われます。卒業時には学士号(B.S)が与えられます。
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