特集 夏の看護
食欲不振をどうしたらよいか
阿部 沢子
1
1京都第一赤十字病院小児科
pp.34-37
発行日 1962年7月15日
Published Date 1962/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661911680
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最近わが国の経済状態は著しく好転し,それにつれて一般食生活も向上し,同時に栄養学の進歩や健康相談の普及とともに,母親の育児や栄養の知識がめざましく向上しつつあることは喜ばしいことでありますが,その反面食欲不振症も増加し育児ノイローゼという言葉が生れるほどに食欲不振症や偏食の悩みについて病院の外来へ相談に来られる方が多くなりました。特に夏期は暑さのため,新陳代謝が低下しますので,食欲は一般に不振となりますが,他の疾患と異なって心因的なものが加わることが多いので,治療は時には非常に困難となり,両親の協力なくしては到底行ない難いことであります。
先ずどうして食欲不振が起って来ているかその原因を追求しなければなりません。
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