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森永乳業東京工場見学—〈昭和35年10月29日〉
大木 カツ子
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1慶応義塾大学医学部附属厚生女子学院別科
pp.76-77
発行日 1961年4月15日
Published Date 1961/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661911323
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午前10時半に学院の門を出発し,本科2年生と別科1年生(進学コース),それに受け持ちの先生を乗せたバスは,一路葛飾区の森永乳業東京工場へ,道すがら紅葉に色どられた赤坂の並木道,そして銀座の繁華街,磯の香も懐しい芝浦海岸を通り過ぎ,ガイドさんの案内と若さに溢れるコーラスを聞きながら,可愛らしいエンゼルマークのお菓子を頂いて,バスはだんだんと目的地に近づき,本奥戸橋を渡つて正門に行くまでの周囲には広々とした田んぼが見渡され,故郷を想わせるような景色に懐しさがこみあげる。いままで東京といえば,ただ賑かなところと想像していたのですが,この先入感はいちどに打ち消されてしまいました。
工場の正門を入つて最初に目についたのは,クリーム色の美しい建物と手入れの行き届いた庭園,それはいかにも清潔な印象で,とても気持ち良く感じました。
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