教養講座 詩の話・5
芸術とはなんぞや
山田 岩三郎
pp.70-71
発行日 1960年3月15日
Published Date 1960/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661911067
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前回までは,主として詩の鑑賞に重点をおき,“文学の類別”とか,“ことば”に就いて説いてきた。もつとも,詩を作る態度や心構えに属することも,そのおりおりに語つてきたつもりである。
今回からは,もつぱら“作詩”という主動的な立場について話をすすめてゆきたいと思う。同時にこのことは,鑑賞するという受動的な立場にあつても,耳にとどめていただきたい。詩はかかる過程を経て生まれる,作品されると知ることは,その鑑賞の上にかなりの深味をもたらすと確信するからである。
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