医学の話題
マクロライド抗生物質
K
pp.21
発行日 1960年3月15日
Published Date 1960/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661911055
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近頃は新しい抗生物質がどんどん出来てくるのでこのマクロライドというのもやはり新しいくすりと思つている人がある。しかしこれはたとえば,Oleandmycin(製品名,Matromycin)Erythromycin(同 Ilotycin),Spiramycin(同 Rovamycin)など一群の抗生物質に綜括的につけられた名称である。
これらは,みな大きな分子構造を持ち,その中にラクトン環が入り,また最後から2番目の炭素と鎖のカルボキシルとが結合しているといつた共通の化学構造を持つている。また臨床上の点でもこれら一群の抗生物質は耐性や菌交代現象など抗生物質が現在直面している問題に対して共通の態度を示すことが多いので,一括しておくと,臨床上使用する際にも大いに便利である。
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