保険の話
結核の治療指針
N
pp.18
発行日 1958年4月15日
Published Date 1958/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661910575
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診療の実務に従專している皆さんは1日に何回となく「結核」という言葉を耳にされることでしよう。それほど結核は我々日本人を深く侵しているのです。最近,結核による死亡は急に減少したといわれます。しかし,結核患者は依然として莫大な数にのぼつています。昭和30年には290万人の結核患者がいました。そして260万人もの人々が結核発病の淵に立つています。
このぼう大な数の結核になやむ人々に対してどの様な治療が行われているかは,日本の将来にとつて極めて重大なことです。また,国民総医療費の約3割が結核の治療に使われています。殊に,入院治療費の約6.5割は結核のために費やされています。
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