特集 知つておきたい麻酔のすべて
小児の麻酔
竹田 昌暉
pp.46-61
発行日 1957年4月15日
Published Date 1957/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661910316
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最近数年間に小児の外科,殊に先天性疾患の外科的治療の適応は著しく拡大されたが,之が為には当然小児の麻酔の進歩が必要で,小児外科及び麻酔進歩は表裏一体のものである。従来我国の小児麻酔は極めて遅れており,死亡率も高かつたが,これがために必要以上に小児麻酔が恐れられた感がある。これは小児の解剖生理の特殊性乃至成人との差を理解しなかつた為で,成人と同等に扱つた為である。
小児麻酔を確実にするためには,小児の解剖生理を充分に理解する必要があり,同時に看護側から見ても,術—前—後の処置を正しく行う為にも此等の正しい知識は必要欠く可からざるものである。以上の点から臨床的に必要な小児の解剖,及び生理の特殊性を要点のみ述べる事にする。
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