特集 知つておきたい麻酔のすべて
老人の麻酔
竹田 昌暉
pp.62-68
発行日 1957年4月15日
Published Date 1957/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661910317
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従来老人の麻酔の死亡率は成人に比して高く,これは麻酔及び外科的侵襲に対して,適応する能力が成人に比して劣るからである。老人を判断する場合単に年令により判断する事は危険で必ず生物学的体質の変化に基いて判断せねばならない。即ち各臓器の機能的能力,精神状態,外観から生理的年齢を判定する事が必要である。平均寿命の延長につれて,老人病が当然問題となり,老人外科の発達が必要となり,当然麻酔医及びナースにも老人に適合した術前,術中,術後の処置に適確な智識が必要となる。此の前提の下に老人に特長な生理に就いて略述する。
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