特集 こういう看護を何故すべきか
せきの看護
神谷 豊子
1
1福井県立高等看護学院
pp.126-131
発行日 1956年10月15日
Published Date 1956/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661910207
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
1.せきはどうして起るか
呼吸器の生理
気道(鼻腔,咽喉,気管,気管支,細気管支)の内面は線毛をもつ粘膜で蔽われている。(第1図参照 気管及び気管支には,その粘膜に多数の腺があり粘液を分泌している。この腺は迷走神経が興奮すると分泌を増す。粘液は塵芥や他の粒子を吸気中から捕えて,肺組織の中へ落込んで行かないようにするはたらきをもつている。小さい線毛はそれら粘液や異物を喉頭部に,つまり外部に運び出させるはたらきをもつている。
Copyright © 1956, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.