時の動き
あまり期待出来ないという話
K
pp.64-65
発行日 1956年1月15日
Published Date 1956/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661910042
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新年お目出とう御座います。この欄もおととしの12月号からはじめて,今年で2歳になりました。年の始めに当つて,これからの私たちの生活はどうなるか,その元になる政治の話をしてみましよう政治といいますとむづかしく考えがちですが………。
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この雑誌が皆さんの手許に届く頃は通當国会が開かれ,年始の休会に入つている頃でしよう。何事によらず物事は休むことなく過去から現在へそして未来へつづいています。政局もまたその通りですが,ここで一つの新しい出発点として考えられることは,昨年の11月に左右に別れていた社会党が統一したのにつづいて,世に保守合同といわれた動き,つまり民主党と自由党が合同して,自由民主党という名の保守党が出来て,第2次鳩山内閣は総辞職して,第3次鳩山内閣が誕生したことがあげられます。鳩山さんはかつて,3日でも総理大臣になりたいといつていたのが,3度も総理大臣に選ばれ,その上心配された体も,どおやらおちつき,国会の答弁などをきいておりますと,普通の人よりも丈夫なのではないかと思われることがあります。そこで鳩山さんにかぎらず合同によつて,衆議院で299人という過半数をもつ自由民主党にとつては,まことに,〃わが世の春〃というわけですが,私たちにとつてはあまりおもしろくないことが並んでいるのです。それはたくさんありますが,大体次の2ツに大きく別けられます。
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