特集 痛みつづける患者への援助
あまりの痛みの前にただ苦悩してしまう
永里 明美
1
,
手島 栄子
1
,
関根 七巳江
1
,
小高 こづえ
1
,
伊藤 和枝
1
1埼玉県立がんセンター6病棟
pp.584-589
発行日 1978年6月1日
Published Date 1978/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661918411
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はじめに
私たちは,患者と接し看護していくなかで,末期癌患者の苦痛の訴えに対し,鎮痛剤の使用効果もなく,来る日も來る日も,‘痛い’‘苦しい’‘つらい’という言葉を耳にする.
当病棟は,全室個室という関係から末期癌患者が多く,しかも高齢者が多い.スタッフは,看護経験の浅い,卒後1年から2年目の者が大半を占めている.このようななかで,私たちは,患者の訴えや質問に対して,どのように応対したらよいのかだれもが思い悩んでいる.
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