医学のあゆみ・48
黄色酵素
杉 靖三郎
pp.57
発行日 1955年12月15日
Published Date 1955/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661910001
- 有料閲覧
- 文献概要
今年度のノーベル生理学医学賞は,スウエーデンのフーゴー・テオレル博士に授けられた。テーマは“生体酸化に関する研究”というのだそうだが,それは,つまり生体は38℃くらいの体温だのに,なぜ何1000℃の燃焼でなければおこらないような早い速さの酸化分解がおこるか,という疑問を解明したものである。
テオレル博士の研究には,黄色酵素,チトクローム,過酸化酵素などいろいろ酵素に関する。基本的なものがあるがとくに光つているのは“黄色酵素の研究”である。以前から,黄色い物質(色素物質)で,酵素のはたらきをするものがわかつていた。これは黄色酵素とよばれるものである。
Copyright © 1955, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.