講座
お腹の訴え(その4)—産婦人科
古澤 嘉夫
1
1都立墨田病院産婦人科
pp.14-17
発行日 1954年7月15日
Published Date 1954/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661909593
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婦人科の病気の殆どすべては,お腹の訴えをもつている。患者も下腹に痛みがあつたり,お腹が大きくなつたりすると婦人科の病気だと考える。お腹の訴えの中で多いのは,急激におこつたお腹の痛み,慢性の,いつもずつとつづいているお腹の痛み,ときどきおこるお腹の痛み,などの痛みに関するものである。それについで,お腹が大きくなつた,お腹に何かこぶがあるというような,下腹部の形の異常を自覚する訴えが多い。下腹部の訴えをよくきくことは,訴えの原因である病気が何であるかという診断に役立つことことが多いから,お腹の訴えはよく注意しなければならない。
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