特集 患者を樂にするために
内科
痛むと訴えられて
原 素行
,
羽生 順一
,
田中 延子
,
瀧澤 春枝
,
若林 千鶴子
,
桑名 たか
,
土井 正德
1
,
佐々木 ノブ
2
,
堀江 妙子
2
,
塚本 蝶子
2
,
牧谷 いま
2
,
田坂 淑枝
2
,
市川 彌生
2
,
吉武 香代子
2
,
柴田 明子
1最高裁判所
2看護學院
pp.4-10
発行日 1952年12月1日
Published Date 1952/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661907179
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柴田 今日は,「患者を樂にするために」ということについてお話合いすることになつて居りますが,一體日本人は我慢強いといわれていますが,先ず,患者さんの苦痛ということでは痛みだと思うんですけれども,痛みというものを我慢していゝか惡いか,そういうことについてどうぞ……。
原 それはたゞ,本人が苦痛であるかないかというだけでないですね。精神的なだけではなしに科學的にもあるんですね。歯科醫について,歯が痛いかどうかと感應コイルみたいなもので調べられた方があるでしよう。電氣を通じて,だんだん強くしてゆく,そうすると「痛い」というね。私が歯醫者さんに,「これは患者に痛くしないためでしようか」というと,「そうじやない」というんです。痛みを與えるというと炎症がひどくなるというんです。要するに患者へのサーヴイスというだけでなしに科學的でもあるということです。
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