特集 足をみせて―靴下に隠れた重要所見
【各論】
足がしびれる,痛む
仲田 和正
1
1医療法人健育会西伊豆病院
キーワード:
腰椎椎間板ヘルニア
,
多発神経炎
,
足根管症候群
,
しびれ
Keyword:
腰椎椎間板ヘルニア
,
多発神経炎
,
足根管症候群
,
しびれ
pp.207-210
発行日 2014年3月15日
Published Date 2014/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414103137
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Case
Small fiber peripheral polyneuropathyと思われる1例
症例:21歳,女子学生.
2012年5月,特に誘因なく左足底に剣山で刺すような痛みが出現.やがて右足底にも及んだ.しびれは両下腿後面から足底にかけてある.複数の医療機関を受診,「扁平足」「足底腱膜炎」「restless leg syndrome」等診断された.腰椎画像診断に異常なし.NSAIDs,プレガバリン(リリカ),ガバペンチンエナカルビル(レグナイト)等効果なし.朝疼痛で目が覚め,朝から夜まで続き不眠.入浴,歩行で悪化.深部腱反射,筋力正常,知覚は両膝以下の知覚過敏,振動覚正常,SLR(straight leg raising)陰性,足根管エコー:異常なし.
血液生化学はVB1 23ng/ml(正常24-66),VB12 207(正常180-914)とやや低値,それ以外正常.
症状,所見からsmall fiber peripheral polyneuropathy(J1)を疑った.Restless leg syndromeは運動により軽快し,また安静時の足の動きが特徴であるが,この患者ではみられなかった.
症状に対しduloxetine(サインバルタ)20mgを投与した.内服後2時間でしびれはほぼ消失したとのことである.VB1とVB12がやや低値なため,10月19日よりビタメジン(VB1,VB2,VB12混合)も処方した.
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