附録
骨結核の看護法
松本 喜美子
1
1東京逓信病院整形外科
発行日 1952年7月15日
Published Date 1952/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661907103
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整形外科に於ける諸疾患のうちで最も重大で且つ看護に關係の深かい骨關節結核症について述べてみたいと思う。
先ず骨結核の發生についてのべると,これは人型結核菌(日本では牛型よ稀)の血行感染による二次的結核症で,多くは肺結核,淋巴腺結核等から血行を介して骨に感染して結核を起す。初感染後比較的早期におこり,肋膜炎と密接な關係があるようである。この感染は骨髄の何處にでも起り得るが,發症は長管骨では骨幹端部が多く,關節腔に破れて關節結核を起しやすく,脊椎では椎體の上下縁に發症し早期に椎間板を破壞するのが一般である。脊椎,肋骨,胸骨,鎖骨,大轉子,指趾の骨,骨盤,足根骨等にくる。
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