講座
整形外科看護法(その3)
松本 喜美子
1
1東京逓信整形外科
pp.22-27
発行日 1955年6月15日
Published Date 1955/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661909847
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先天性形態異常(2)
先天性内反足
内反足にはこゝに述べる先天性内反足のほかに後天的のいろいろの原因によるものがあり,たとえば小児麻痺等にくる麻痺性内反足,火傷等による瘢痕性内反足,骨折による外傷性内反足,骨髄炎等による炎症性内反足等で,いずれも整形外科における形態異常の大きな部分を占める。こゝでは先天性内反足について述べる。
原因 先天性一次性とよばれる胚芽の異常によるものと,先天性二次性とよばれる胎内における子宮内圧迫,羊水過少,強制胎位等によるものとがあり,通常見るものは後者,即ち先天性変形としてくるものである。頻度は割合に大きく,1000人に対し1人と云われる。男子に多く発生し,男女の比は大体2:1である。足の先天性変形中最も多く,一般に片側性よりも両側性に現われ,また一方が内反足の場合,他足に鉤足が来たりする。その他先天股脱や,他の変形,拘縮を合併していることも多い。
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