醫學のあゆみ・10
ストレブトキナーゼとストレプトドルナーゼ
杉 靖三郞
pp.40
発行日 1952年5月15日
Published Date 1952/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661907057
- 有料閲覧
- 文献概要
細菌からは,いろいろな物質が排泄される。たとえば,ヂブテリヤ,トキシンとかヒヤルロニターゼなどのような毒素や酵素が出される。それらのうちには,治療にもちいられるものもいくつかある。トキソイドとかシユワルツマン濾液などがそうである。
連鎖状球菌(ストレプトコツクス)にはいろいろの種類のものがあり,疔のようなおできをつくつたり,猩紅熱をおこしたりする菌であるが,この菌の出す物質(濾液)には2つの重要な酵素がふくまれている。その一つがストレプトキナーゼ(Streptokinase)であり,他の一つがストレプトドルナーゼ(Streptodornase)で,ともに化膿を融解する働きがある。
Copyright © 1952, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.