新しい機器の紹介
青壮年男女における航ストレプトキナーゼおよびリウマチ様因子の保有状態について
斎藤 富樹
1
,
佐藤 正之
1
,
三谷 善一郎
1
,
船水 孝介
1
,
野村 晃
1
,
山内 孜允
1
,
馬場 浩作
1
,
田中 繁
1
,
山本 英作
1
1航空自衛隊岐阜病院検査研究課
pp.650-653
発行日 1972年6月15日
Published Date 1972/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542907653
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はしがき
溶血性連鎖球菌(以下溶連菌と略す)となんらかの因果関係を有するであろう疾患に,1次的疾患として化膿性炎,咽頭炎,リンパ腺炎,中耳炎,猩紅熱などがありこれらは抗生物質の開発により漸次減少の傾向にあるとはいえ,おろそかにはできない.
また2次的疾患ともいえる遅発性非化膿性続発症としてリウマチ熱,慢性リウマチ性関節炎,非関節リウマチとして急性腎炎,心炎などの続発疾患の重要性も欠くことのできない大きな問題である.1次的疾患の血清学的証明法としては,従来から患者血清中の抗ストレプトリジンO値(ASLO)の測定がもっぱら行なわれてきたが最近はその他,溶連菌の産生する酵素を測定する方法が併用され,すなおち抗ストレプトキナーゼ(ASK),抗ピアルロニダーゼ(AHD),抗ストレプトドルナーゼB(Anti-Dnase B),抗ディホスフォピリジンヌクレオチターゼ(Anti-DPnase)など,感染の存在を知るのに役だつ方法であるが,手技が困難でありASLOほど用いられていない現状である.
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