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小兒と微熱
淺野 秀二
pp.6-9
発行日 1951年8月15日
Published Date 1951/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661906902
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1.はしがき
「この子は2週間程微熱が續いているのですが結核ではないでしようか,レントゲンでも撮つてよくしらべて下さいませんでしようか。」我々はこのような訴えに殆んど毎日外來で遭遇する。このような母親はなかなか苦手である。肺炎や消化不良の方がどの位始末によいかわからない。それは大抵の場合病的ではないため,その理由を説明し母親を納得させるのになかなか骨が折れるからである。
小兒の體温については,公衆衞生の立場から一般の人々がもう少し理解をしてくれたらとしみじみ思うのであるが,時には醫師や保健婦,看護婦迄がこの問題について未だ往々に間違いをおこすこともあるので,以下小兒の微熱について少し私見を述べて見たいと思う。
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