発行日 1950年7月15日
Published Date 1950/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661906669
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白衣に體をつゝんで病人をみとるナースの姿には,働く人のきびしい美しさがある。何一つかざりのない單純な,白一色のユニフォームの美しさは,頭にいたゞくキャップと共に他の何れのユニフォームにも見出し得ないおかし難い氣品と清純さが溢れている。
宗教が心の看護であるなら,ナーシングはその心と肉體との兩方をみとる點に於て,宗教を凌ぐものさえある,と或人はいう。それは人間性に最も徹した聖職であり宗教家よりも,教育家よりも,醫師よりも,遙かに高貴な天職である。そのまとう白衣,いたゞくキャップからは,人類への愛の奉仕の光明がはるかなる過去から永遠に向つて輝やかしく投げかけられているのである。
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