発行日 1949年4月15日
Published Date 1949/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661906459
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風邪ぎみであつたのを押して動いたのが,2月の10日夕になつて突然肺炎の徴候を示した。私は翌朝たゞちに病院に電話をかけて,入院を依頼することにした。今年はじめての雪ぞらを車窓から眺めたが,呼吸困難と頭痛,せきのいたみなどで,日赤病院の大玄關に迎えられたときなどは,どうして病棟に運ばれたのかさえ判らぬほどの,夢中であつた。
肺炎の經過はきわめて順調であつた。ペニシリンの偉效をも,まざまざ體験した。老人の肺炎がこんたにも快調を以て經過したことは,何としても同僚の醫師諸君,ことに看護婦諸氏のご苦勞の賜と思つて,大に感謝している。
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