発行日 1948年9月15日
Published Date 1948/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661906372
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窓に立つているのは看護婦さんそして部屋の中にいるのは患者さんです
そうなんですあの窓のうすいガラス一枚が健康な五月の空を區切つているのです明るさと暗さと目に見えないHeilの手です白い手はそこで働いているのですかがやきでいつばいの日光の果物(くだもの)と緑色のかすかな縞をつくる空氣の歌ごえで患者さんは日ましによくなりやがて小鳥の飛翔のように窓の向う側へ出て行くのですちようど古い手紙の中のようにその窓を背後(うしろ)に見殘して
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