発行日 1948年9月15日
Published Date 1948/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661906370
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精神病といふと直ちに何か狂暴性の,非常に恐ろしい危險な病氣であるかのような觀念が,まだ多くの一般人の問にもしみ込んでゐるので,精神病者を取扱つたことのない看護婦はやはり同樣の考へをもつてゐるようであるが,これは間違ひであり杞憂であつて,大いに頭の切り換へをしていただかねばならぬ點であると私はかねがね考へてゐた。
もつとも精神病と一口に言つてもその種類は多數あり,且つ病氣の輕重も一人々々違つてゐるので,どんな精神病者も,看護婦の手で取扱へるとか,危險性は全くないとか云ふことは出來ないが,從來のやうに男の精神病者には必ず男手看護人をつけなければならぬといふような規則は多少緩和されてもよいのではないかと考へてゐる。
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