発行日 1946年12月15日
Published Date 1946/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661906150
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個人の性能もまた,監督者としての成功と失敗をきめる力強い原動力であります。監督者となるべきひとは,醫師,看護婦,患者,食餌係,庶務係,その他一切の人々と協力して活動しなければならないのですから,あらゆるグループの人々と協調し得る能力を持たなければなりません。これにはタクトが必要であり,また同情心にみちた理解と親切とが伴はなければなりません。監督者は人々から認められた指導者であるは勿論ですが,たゞ監督者が學生を感化するばかりでなく,同時に學生からも感化せられるものであります。
監督者の個人的指導は,監督上の最も活氣にみちた缺くべからざる仕事であります。これによつて,監督者はそのグループから信用をかち得る利益があるのであります。監督者によつて示される實例は,その意見に合つてゐるといふだけでなく,そのグループから受け入れられなければなりません。監督者は決定權を持つて店ります。しかし一度決めた上はあれやこれやと意見をかへることなく徹底的にこれに準據しなければなりません。
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