看護學講座
病理學
畑 秀雄
pp.37-44
発行日 1946年11月15日
Published Date 1946/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661906139
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循環障碍(血液及び淋巴)
血液循環障碍Disturbances of the blood Circulation
血液循環障碍を全身性と局所性とに二大別する。即ち全身到る所に血液循環が障碍されて居る状態(全身性血液循環障碍)と身體の一部分だけに限局性に血液循環障碍があるが其の他の部分では正常である場合(局所性血液循環障碍)とである。全身性血液循環障碍として臨牀的に重要なことは全身性鬱血と全身性貧血であつて,前者は全身の靜脈系及び毛細血管内血量の増加した状態であり後者は血液全量の減少した状態である。生體内の血液分布状態を支配するものは1)。心臓の機能2)。血管壁の状態,血管運動神經に依ろ血管壁の緊張度3)。血液の性状,量等でる。從つて是等の心臓,血管及び血液の變化,障碍が全身性血液循環障碍の原因となる。
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