特集1 —ナースも患者も気持ちいい—臨床看護の用具と工夫
体位変換補助具「体変らくーん」—看護者の腰部への負担を考慮して
田中 文代
1
,
石川 あづさ
1
,
木下 美和
1
,
大嶋 美保
1
1東邦大学医学部附属大森病院脳神経外科病棟
pp.411-415
発行日 2001年5月1日
Published Date 2001/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661906025
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体位変換にともなう腰痛の問題
当病棟では,入院患者の約40%が自力での体動が困難であるため,褥瘡形成や肺合併症などの予防目的で2時間ごとに看護婦が体位変換を行なっている.その結果,長期臥床によるさまざまな合併症の出現を最小限にとどめ,離床後の回復も比較的順調に経過している.しかし,一方では看護婦の腰痛の訴えが多く,慢性腰痛を呈しているものが多くいる.
体位変換は2人1組でバスタオルを使用して患者を持ち上げながら水平移動をする「擦らない体位変換」方法で,平均15人の患者に対し,2時間ごとに,日勤では7人の看護婦で4回,夜勤では3人で7回の割合で行なっている.
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