データのちょっとナナメな読み方・2
2交替のメリットって?
星野 桂子
1
1国立医療・病院管理研究所
pp.299
発行日 2001年3月1日
Published Date 2001/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661906021
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1997年に国立医療・病院管理研究所で夜勤体制について997施設の調査を行なった.その調査から夜勤体制を全国推計すると3交替病棟のみの病院41.8%,2交替のみ43.5%,その他14.7%であった.病床数では3交替61.3%,変則3交替2.9%,2交替28.3%,その他10.4%であった,労働基準法の改正により,昔に比べ2交替は増えていると考えられる(右下DATA FILE参照).
2交替のメリットの1つは夜間の引き継ぎがなく記録もまとめて書けるので効率がよく,直接看護に時間を回せることいわれている.そこで,国公立と公的病院を主とする602病棟の看護業務量調査で実態を見てみよう。深夜22割合をみるど,2交替3交替も記録・計画などの連絡業務は全業務量の21%で変わらない.つまり深夜帯に実施しなくても,記録・計画などは別の時間帯で行なわれており,費される時間に変わりはないのだ.また,患者1人あたりの看護時間は2交替216分,3交替214分であり,1日の看護要員必要数にも大差がない.
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