特集 臨床にEBNはどう貢献するのか
踵部褥瘡に足浴ケアを導入する
須釜 淳子
1
,
真田 弘美
1
1金沢大学医学部保健学科
pp.214-218
発行日 2001年3月1日
Published Date 2001/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661906002
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はじめに
寝たきり高齢者の足部に発生した褥瘡で深度が深いものは,治癒に時間を要することがある,これら高齢者の特徴として足部の冷感があり,下肢の血行状態が悪いことが考えられる.血行が悪いと創傷治癒に必要な物質が創部に十分運搬されず,いくら創部の圧除去や清潔が整えられていても,創治癒過程が円滑に進まない状況となる.治癒促進には血行促進が必要であり,当研究室では看護ケアとして頻繁に行なわれ下肢の皮膚血流上昇効果1)があるとされる足浴に注目してきた.
本稿では,踵部褥瘡に対し足浴を実施し,治癒促進が図れた症例をとおして,どのようにEBNをもとに看護実践を行なったかを紹介する.
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