グラビア このひと'99
迫田綾子さん—広島大学大学院医学系研究科保健学専攻—人生の区切りとして退職,大学院進学を決めた
さこだ あやこ
1
1広島大学大学院医学系研究科
pp.1090
発行日 1999年12月1日
Published Date 1999/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661905977
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歯科の臨床看護一筋の道を歩んできた迫田さんは,50歳の大台を越えた今年春,長年勤務した病院を退職して大学院に進学した.歯や口と生活のかかわりをライフワークと決めてから,すでに本も2冊出版した(『入れ歯人生記—ナースが聞いた100人の泣き笑い』と,文化としての入れ歯という視点を得てからのルポ的エッセイ集『かぐや姫の入れ歯』,いずれも砂書房刊)けれど,看護を科学するとはどういうことか,ということから学び直したいとの思いが強くなり,とうとう,2人の息子が社会人として独立したのを機に,自分の人生にも区切りをつけたというわけだ.仕事を辞めるのは決断だったが,女50歳,先はまだ十分長い.人生の第3ラウンドを開始するのには迷いはなかった.研究テーマは地域看護としての口腔ケアにしっかりと照準があてられている.「ストレスも少なく学生気分を存分に味わってます」と笑う迫田さん.看護研究の世界にシニアスチューデントパワーがどんな新風を吹かせてくれるのか,楽しみだ.
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