特集 何が“縛らない”看護を支えるのか
【対談】抑制廃止はどこまで可能か—“縛らない”看護が問いかけるもの
吉岡 充
1
,
堤 晴彦
2
1医療法人社団充会上川病院
2埼玉医科大学総合医療センター高度救命救急センター
pp.815-823
発行日 1999年9月1日
Published Date 1999/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661905918
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「縛らない医療」のもとにあるもの
吉岡 堤先生とぼくとの長い間の友人で,ぼくが上川病院の老人医療をはじめる時,忙しいなかでもかかわってくれた岡部昭文という循環器の医師を,つい先日事故で亡くしました.彼は「縛らない医療」の最初のよき理解者でもありました.はじめに彼の冥福を祈って,この対談を彼に捧げたいと思います.
さて,老人医療で「縛らない医療」ということがようやく日本でもメジャーの話題になって,介護保険のなかで厚生省令にまでなりました.堤先生は救急医療の現場で働いておられますが,現在週1日上川病院に来られて,老人医療をちょっと違った角度からみていただいています.救急医療の現場では患者さんの身体拘束をすることが多いと思いますが,まず,上川病院で老人を縛らないでやっているチームケアをどう思われますか.
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