連載 臨床実践
今日からのリスクマネジメント実践講座・6
組織で取り組む(2)—リスクマネジャーの役割—実践のヒント:「Strategies for Success」(成功のための戦略)
鮎澤 純子
1
1東京海上メディカルサービス株式会社メディカルリスクマネジメント室
pp.582-587
発行日 1999年6月1日
Published Date 1999/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661905864
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リスクマネジャーという専門職の検討が必要な時代がやってきた
前回は組織で取り組む基本として,組織全員で共通の「考え方」をもつこと,その考え方を実現する「実践のシステム」をもつこと,について紹介しましたが,今月はその取り組みの牽引役としてのリスクマネジャーの役割について考えます.
かつてリスクマネジメントが医療訴訟の支払い対策としての保険・財務対策であった頃,リスクマネジャーの多くは経営学,病院管理学出身の事務職だったの対し,「予防」,特に「事故の防止」に焦点があたるようになるとともに,医療の知識と現場の経験が不可欠になってきました.アメリカでは医療職,なかでも看護職がリスクマネジャーとして活躍しているということは,本誌1998年12月号でもご紹介した通りです.
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