特別記事
“ギャップ”を埋めるのはだれか?—国際エイズ会議に参加して考えたこと
堀 成美
1
1都立駒込病院感染症外来
pp.942-946
発行日 1998年10月1日
Published Date 1998/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661905687
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はじめに—最近のエイズの話題
HIV感染者が急増している地域では,国さえ滅びかねない深刻さがある一方,わが日本においては,まるで過去の話になってしまったかのような静けさです.
感染を知るための抗体検査を受ける人の数は減る一方で,HIVと同じSTD(性行為感染症)は増加を続けています.「日本には感染者は少ないのだ」と思われている方もいると思いますが,統計学的な調査も,感染が少ないといわれる理由を世界に示すような分析・調査・研究は実は存在しません.
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