グラフ
ひとりの患者を術前から術後までトータルに看護する—日帰り手術を支えるケアコーディネーターとしてのナース
八木 保
,
医療法人社団愛心会湘南鎌倉総合病院
pp.912-917
発行日 1997年10月1日
Published Date 1997/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661905439
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ここ数年の医療費削減の方針を受けて,病院ではどこも,入院日数の短縮を迫られ,検査・処置など外来業務のウェイトが増加するといった傾向が一般的なようだ.アメリカでは1970年代から80年代にかけて,すでにこれらのことを経験しており,公的保険の支払い方式に定額制が導入された結果,平均在院日数はひとけたになり,デイサージャリー(日帰り手術)などの外来機能や,在宅ケアが発展した経緯がある.
神奈川県鎌倉市にある湘南鎌倉総合病院では,このような動きに敏感に反応し,'95年5月より日帰り手術への取り組みを始めた,昨年9月には「日帰り手術センター」を開設し,さらに成果をあげている.これまで日帰り手術といえば,白内障手術や簡単な切除とこく限られていたが,ここではそけいヘルニアをはじめ腹腔鏡下胆嚢摘出術,心臓カテーテルの一部など適用範囲は広く,今では院内手術件数の2割を超えるようになった.今後さらに,術式・対象を広げていく予定で,この比率はさらに高くなることは間違いない.
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